検査
検査
モストグラフは、普通に呼吸をしたまま気道の状態を調べる新しい検査方法です。
喘息の患者さんは気道が狭くなって息を吐き出しにくくなっていますが、モストグラフでどの程度吐き出しにくくなっているかを、「気道抵抗」という数値で調べることができます。
結果は色分けされ正常ならば緑、抵抗が強くなるに従い黄色→赤→青と異常がわかりやすく表示されます。モストグラフは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息の診断、また治療効果の確認にも有用です。
COPDでは抵抗は高く、周波数依存や呼吸周期依存が見られます。
一方、気管支喘息では、呼吸抵抗は高いものの、周波数や呼吸周期への依存はあまり見られません。当院では、モストグラフは検査指示が理解できる6歳から検査が可能です。咳がある場合など、その咳が喘息かどうかを判断することが可能です。また、今の喘息治療がうまくいっているかどうかを判断することが出来ますので、喘息管理にとても役に立つ検査です。検査方法は、マウスピースを口にくわえるだけで可能です。この検査が使えるようになって、これまで肺機能検査をすることが出来なかった6~7歳以下の年齢の咳、喘息の治療と管理がとてもやりやすくなりました。
スパイロメーターという機器を使って測定します。息を吸ったり吐いたりして、肺の能力(肺活量)を調べる検査です。閉塞性換気障害(気管支喘息、COPDなど)や拘束性換気障害(間質性肺炎など)の有無を調べたり治療の指標をしたりします。
肺機能検査は肺の病気の診断、重症度などを調べることもでき、治療効果の測定にも使われます。気管支喘息の診断にも重要な検査です。
喘息患者においてFeNO値は喀痰好酸球数、気管支における好酸球浸潤の程度と正の相関を示し気道の好酸球性炎症の評価に用いられるようになりました。
吐いた息に含まれるNO(一酸化窒素)の濃度を測定する検査です。
喘息やアレルギー疾患で気道に炎症があると、一酸化窒素濃度の値が上がります。喘息の診断や、治療がうまくいっているかなどを判断する材料となります。喘息の悪化、不安定な喘息や治療不足の喘息の際に一酸化窒素濃度の値が上昇します。
また、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などによっても上昇します。ただし喘息発作時には低値を示すこともあるため、適切な診断が重要となります。一般的な目安として22ppbから疑われ、35ppbを超えるとほぼ喘息の状態と言えます。
喘息を疑う方やご不安がある方は検査をおすすめします。検査は10秒程度息を吹き込むだけです。測定開始から結果表示まで約1分30秒で完了します。
禁煙外来における検査として、喫煙の客観的指標となる呼気中の一酸化炭素(CO)濃度を測定します。いわゆる「呼気一酸化炭素濃度測定」です。
一酸化炭素ガス分析装置として「マイクロCOモニター」を使用します。検査方法は息を吸った状態で20秒間息を止め、筒の中でゆっくり20秒かけてゆっくり息をはいて下さい。息を吹き込んだら測定器の数字が上がり最高値が測定結果となります。喫煙者ではタバコの不完全燃焼によって生じた一酸化窒素が体内に入り、吐く息の中の一酸化炭素濃度が上昇します。
喫煙者の呼気CO濃度は通常8ppm以上であり、常に「異常値」となるので、禁煙の動機づけに役立ちます。測定値は1日の喫煙本数に近いと言われています。一方、呼気CO濃度はその半減期が3~5時間と短く、禁煙後すぐに正常値に戻るので、禁煙を継続する励みになります。
胸部X線検査とは胸部及び腹部などにX線を照射し、体内を調べる検査です。一般的に胸部レントゲン検査とも呼ばれます。
主に心臓や肺、腸管の疾患の診断を目的として検査を行い、胸腹部に起こるさまざまな異常や心臓の大きさや肺の状態、血管や気管支の状態、腸の状態がわかります。
X線の物質を通り抜ける力を利用して人体に照射後、透過したX線を画像化して観測する検査です。切らずに体内の病気や怪我を発見することができ、低侵襲で高い診断価値を得ることができます。
一般的な検査による被ばくは、通常問題とならない程度なので少ない被ばくというデメリットに対して上記のような得られるメリットが遥かに大きくなります。
心臓が一定のリズムで収縮と拡張を繰り返す時に、微弱な電気が流れます。
電極を胸や手足などに付け、心臓の電気的な活動を記録する検査です。心疾患の診断と治療に役立ちます。
ベッドに仰向けに寝ていただき、両手首・両足首と胸部6ヵ所に電極を付け、12種類の波形を記録します。
波形の変化をみることが、不整脈や心筋梗塞などの心臓の病気を見つける手がかりになります。
超音波検査(エコー検査)とは、超音波を対象物に当てて、その反射を映像化することで腹部や心臓の内部の状態を調査することのできる画像検査法の一つです。
腹部、下腹部、心臓、甲状腺、頸動脈、乳腺の超音波検査が可能です。
人体に無害な超音波を使用して、動脈硬化・心臓弁膜症・狭心症・冠動脈疾患・心筋疾患・心膜疾患・心臓腫瘍・大動脈疾患・先天性心臓病・肝硬変・胆のうの病気などの有無や程度を調べることができます。放射線被爆の心配がなく、検査を受ける人の苦痛もなく安心して検査できます。
心臓の形態、機能、血液の流れを検査できるため、心筋梗塞、心筋症や弁膜症など各種心臓疾患の診断に欠くことのできない検査です。
肝臓、胆のう、腎臓などの腹部臓器を観察する検査です。